HGバルバトスルプスレクスをCGアニメ調に全塗装しました。
成型色を生かしつつ、影色はブルー系でアレンジしています。
完成までの工程を紹介したいと思います。
-
HGバルバトスルプスレクスは合わせ目の少ない優秀なキットだった!
こんにちわ、こてつです。 しばらくブログ製作に時間を使っていて、久々のガンプラ製作となりました! 今回作るキットは2017年2月発売のHG 1/144 ガンダムバルバトスル ...
続きを見る
前の記事と合わせてどうぞ。
①パーティングライン、ゲート処理をしながら仮組みする
全体をぐるりと見て、どんなふうに塗るかとあれこれ考えたり想像したり、色分けされてないところや合わせ目の有無を確認します。
塗装することを前提にしているなら、初めて組むキットは一度仮組みした方が無難です。
接合するピンを少し切ったり穴を拡張すると後でバラしやすくなります。
ヒケを消したり表面処理は基本的にしません。
これには理由があって、あとでマジックリンでアクリル塗料を溶かして消すので、パーツの表面はできるだけツルツルの方がいいです。
ざらついているとキズに塗料が残り、キレイに消えなくなります。
もし表面処理をやった場合、最低でも1000番以上のヤスリで表面をならしておいた方がいいです。
要するに“余計なことはしない方が吉”ということです。
②バラす
パーツオープナーがあると便利です。
顔面パーツはとっても小さいので、最後まで紛失に注意。
③尻尾の合わせ目を消す
合わせ目が気になるので、合わせ目消しと後ハメ加工をしました。
この箇所を合わせ目消しする場合、流し込み接着剤だと毛細管現象で余計なところまで接着剤が流れ込んでプラスチックが溶けてしまいます。
なので、樹脂入りのタミヤセメント(白ビン)を使います。
小さい筆か爪楊枝を使って、必要な箇所だけ塗って圧着します。
塞ぎきれなかった隙間はMr.溶きパテで埋め、完全硬化後に400番〜1000番のやすりで仕上げました。
④色ごとに分ける
微妙な色の違いで黒系が2色あります。
これは同じ色として扱います。
⑤エアブラシで影色塗装する
塗装前の洗浄はしていません。
塗装後にマスキングテープを貼っても塗膜が剥がれたことがないからです。
ただし、ヤスった粉がついていてOKな訳ではなく、可能な限りとり除きます。
エアブラシのエアで吹き飛ばしたり、歯ブラシで軽く擦っておけばいいです。
モールドに残った粉だけは無くしましょう。
モールドに粉が残っていると、スミ入れの時に粉と一緒に塗料がカリッと剥がれることがあります。
あとは多少残っていても意外と大丈夫です。
☆使用したカラー☆
【成型色→タミヤアクリル塗料】
白→ライトブルー
赤→ハルレッド
黄→カーキ
青→NATOブラック+クリアブルーを1:1で混色
※溶剤はクレオスの水性ホビーカラーうすめ液を使用
【成型色→ラッカー系塗料】
黒→メカサフスーパーヘビー
※溶剤はガイアノーツのプロユースシンナーを使用
どちらも塗料1に対して溶剤2.5です。 少し薄めになるはずなので、何回か塗り重ねて徐々に濃くしていきます。
一度に発色させようとすると垂れや色ムラになります。 重要なのは薄く塗り重ねて発色させることです。
タミヤアクリル塗料は擦れにものすごく弱いのですぐ剥げます。
今回使っている塗料はほとんどつや消しなので(型番のFXのFはつや消しの意味)手が汚いとすぐ汚れます。
注意してください。
汚れたら上塗りして消すか、諦めます。
しかし、この塗膜の弱さはデメリットなわけではありません。
後でマジックリンで塗料を落とすときに、楽に落とすことができるからです。
クレオスの水性ホビーカラーはタミヤアクリル塗料と比べて塗膜が強いのですが、マジックリンでなかなか落ちてくれないので扱いづらいです。
なので作業性の面から言えば、タミヤアクリル塗料の方がいいのかなと思います。
一方、ラッカー塗料は擦れに強いので、爪で引っ掻いても大丈夫です。
フレーム、関節などよく動かす黒いパーツはメカサフ+プロユースシンナーがおすすめです。
ラッカー系塗料はマジックリンで落とすことができません。
⑥マジックリン綿棒でアクリル塗料を溶かす
マジックリン原液を綿棒に軽く染み込ませて擦るとアクリル塗料が溶けます。
マジックリンが余計なところに付かないように気を付けましょう。
使っている綿棒は100均で買っています。
メイクアップ用の先が細い綿棒と、ベビー綿棒です。
汚れたらどんどん新しいのに変えていきます。
ガンプラ1体で50本くらい使ってると思います。
マスキングテープを使うと境目がキレイになります。
マスキングテープは保管しているとホコリやゴミがフチに付きます。
そのまま使うとホコリやゴミの僅かな隙間からマジックリンが染み込んでしまうので
フチは使わず、よく切れるカッターで細切りにしてから使った方がいいです。
⑦色が足りないところを塗り分けていく
HGのキットは色が足りないので 自分で塗り分けていく必要があります。
アニメの設定画を参考に、マスキングと塗装の繰り返しです。
真っ黒なバックパックも設定画を参考に塗り分け。
黒はNATOブラックです。
両膝のマークにはタミヤアクリル塗料のクリアーグリーンを使ってみました。
成型色への塗装なので、適当にマスキングして塗って、乾いたらマジックリン綿棒で拭き取るだけなので簡単です。
⑧2影塗装&ハイライト塗装する
白いパーツはミディアムブルーを使ってグラデーションで2影塗装します。
面ごとにマスキングして光源から遠い奥まった方を濃くしていきます。
ミディアムブルーの暗が付くと影に深みがでます。
赤、青、黄、黒のパーツ、これらは逆に明るくしてハイライトを入れていきます。
赤→ホワイト+ピンク少量
青→ホワイト+クリアーブルー少量
黄→ホワイト
黒→スカイグレイ
これも面ごとにマスキングして、光源に近い面の角めがけて吹くといい感じになります。
⑨スミ入れ、エッジ線入れ
すべての凹凸エッジ、モールドに2Bのシャーペンで書き込んでいきます。
芯先を尖らせると細部まで書き込めてキレイに仕上がります。
しかもはみ出したら消しゴムで消せます。
シャーペンスミ入れはオススメです。
エッジがはっきりしないところはスジボリガイドテープを使うといいです。
2Bの芯なら成型色の上にも意外と書き込めますが、滑って書き込めない場合はつや消しを軽く吹けば書き込めるようになります。
これをやると一気にイラスト感が増します。
この作業はかなり楽しいです。
全てのエッジ、マイナスエッジ、モールドに書き込めたら汚れないように猫の手クリップで掴んでトップコート待ちさせます。
⑩住水性ホビーカラーつや消しクリアーでトップコートする
つや消し1に対して、うすめ液は2.5です。
はじめは遠くからフワッと塗料を吹き付けていき、最後は表面がしっとり濡れる程度吹き付けます。
白く曇ったことはありません。
10分も待てば触れる程度に乾いていると思います。
すべすべした手触りに変わって、成型色の部分のツヤもキレイに消えているはずです。
⑪組み立てる
トップコートをしたとは言え、アクリル塗料の塗膜はラッカーと比べたら脆いです。
パーツ同士が干渉しないように最新の注意を図りながら組み立てましょう。
特に太もも周りは注意です。
⑫完成
具体的な明暗の具合が確認できると思うので、参考にしてみてください。
まとめ
汚しが似合うバルバトスですが、ブルーの影にすることで明るく爽やかな印象になりました。
細部までキレイに仕上がったので、なかなか格好いいと思います。
使用したカラー、影の位置、使っている道具など、誰かの参考になるといいです。
興味があったらマネしてチャレンジしてみてください。
質問も受け付けてます。
コメントまたはTwitterからどうぞ!