相変わらずガンプラが品薄なので、カーモデルの作り方の紹介です。
今回のキットはこちら
アオシマの1/72はしご付き消防車(大津市消防局 北はしご1)です。
手のひらサイズのプラモデルでありながら全体に対する細かい部分も精密に表現されているので丁寧に作ったらものすごくリアルになります。
使用したアイテムも紹介していくので、真似して作ってみてください!
アオシマの1/72はしご付き消防車(大津市消防局 北はしご1)
まずびっくりするのが赤一色のランナー。
塗装が必須になるのと、ディテールを潰したくないのなら缶スプレーではなくエアブラシ推奨です。
塗り分け部分も多いので、細かなマスキングが必要になります。
余剰パーツがいくつかあるけど、それにしても結構なパーツの量です。
キャビンも細かな塗り分けが多い印象。
筆塗りは極力避けて、エアブラシ塗装で仕上げていきます。
パーティングラインが薄ら入っているので、1000番のスポンジやすりで均します。
パネルラインのスジぼりは浅いけど特にいじりません。
0.15mmのチゼルで掘ったところで、実車サイズに換算したら10.8mmの隙間になっちゃうので。
メインのはしごは伸びると約40センチ!
消防車のはしごはディテールダウンはしているものの、それでもかなり精巧。
タミヤの流し込み接着剤でトラスを組んでから一気にパーティングラインを消しました。
抜けどめのストッパーが1段ごとにあるけど、一括で塗装するのは難しいので少し削って後はめできるように加工するといいです。
これで約40センチ。
完璧ではないけど意外としっかりしていて、伸ばし切っても崩壊することはないです。
プラスチックを溶かすセメント系接着剤を使うと可動軸も一緒にくっついてしまうので中粘度の瞬間接着剤を使うといいです。
はしごの付け根です。
合わせ目というか、もう隙間。
ここも瞬間接着剤を盛って消します。
塗り分けが死ぬほど大変なので、できればはしごと分割して別パーツで成形して欲しかったところです。
写真の上に見えるマスキングテープは挟み込みパーツのシリンダーです。
前もってスーパークローム2で塗装してあります。
後から塗るのは無理です。
今回使った瞬間接着剤です。
WAVEの瞬間接着剤はプラスチック程度の硬さに固まってくれるから合わせ目とかヒケを埋めるのに最適だと思います。
マスキングテープとかに一度だして、金属線や伸ばしランナーを使って狙ったところに塗るのが基本的な使い方です。
これはサラサラタイプなので、毛細管現象で流れすぎることもあるんですけどね。
塗装していく
黒サフ〜EXブラックからのシルバーはクレオスの8番。
その後塗り分けのためマスキング。
マスキングはとっても得意ですが、過去最高に面倒で難しかったです。
ネットにアップされている実車の写真を見ながらマスキングのラインを決定しました。
のちにモンザレッドで塗るパーツはサーフェイサーEVOピンクで下地を作ります。
マスキングの境目にパネルライン(モールド)がないので、塗装は慎重に。
サーフェイサーEVOピンク〜モンザレッドとカラーを重ねていきます。
どちらも境目だけは薄吹きを重ねて発色させていきます。
塗膜をできるだけ薄くするとマスキングを剥がした後の段差とバリバリを最小限に抑えられます。
厚吹きできないので光沢はでませんが、半光沢くらいにはできます。
モンザレッドを塗り終えた様子。
本当は光沢の塗料のはずなんだけど、意図せず全体がうまく半光沢になっているので、今回はトップコートはしません。
光沢トップコートを吹いても小さすぎて研ぎ出せないので。
これがベストっていう判断。
マスキング〜塗装を繰り返す!
しっかりマスキングすればこの通り、筆塗りではできない完璧な塗り分けが可能です。
どの順番で塗って行ったらマスキングが楽かを考えて塗っていきます。
このホースの場合
黒 ⇒ シルバー ⇒ モンザレッド
の順番で塗るのが楽です。
いろんなアイデアを試していく!
細かすぎて塗装で表現できそうにないので細切りマスキングテープを白く塗って対処しておきます。
はしごの付け根にあるワイヤー巻き取り装置のドラムには100均の金属線を貼り付けます。
細い棒にくるくると金属線を巻きつけて金属線用のニッパーでぱちんと切ると簡単に大量生産できます。
これはなんと0.5ミリのシャーペンの先端をやすりで尖らせると超極小のポンチになります。
付属のマスキングシールが使えない!
窓枠塗装用の付属のシール、これが全然使えません。
サイズが全く違うし、そもそもワイパーも一体化されているので、どうしても隙間ができます。
黒サフで窓枠塗装後にワイパーも1本ずつマスキングして塗っています。
細かい作業も正確にやっていけばうまくいきます。
見えない下回りもしっかり塗装していく
パーティングラインを削り落としたタイヤのゴム部分はフィニッシングサーフェイサー1500黒。
ホイール部分はEXブラックで光沢をもたせてからスーパークローム2でメッキ調に。
クレオスのスーパーメタリックシリーズは金属粒子がとっても細かいのでスケール感を損なうことがないからおすすめです。
エンジンにも合わせ目ができます。
見えないけど消してあります。
シルバーは数種類使ってます。
エンジン、ステップ⇒8番シルバー
排気⇒スーパーチタン2
エアサスタンク⇒スーパークローム2
シルバーを光らせたいところは下地をEXブラックにして、反射を抑えたいところは黒サフにしています。
どのシルバーも粒子が極小でめちゃ綺麗です。
ハセガワのミラーフィニッシュでミラーを再現する
鏡になる面をしっかりと平らに削り出し、フィニッシングサーフェイサー1500黒を塗装後にミラーフィニッシュを気合でカットして張り込みます。
丸いミラーは3mmのポンチを使えばうまくいくと思います。
でも近所のダイソーで売ってなかったのでハサミで切り出しました。
マークセッターを使ってデカールを貼っていく!
センターの位置がわかるようにマスキングテープを貼っておきます。
上下の高さは実車の写真を見ながら。
1 台紙から剥がれて水の中に漂っているデカールをピンセットでつまみあげて
2 水気をとって、マークセッターをデカールの接着面にちょこんとつけます。
3 デカールをピンセットでつまんで、貼りたい位置にそっとおいて
4 あとは自然乾燥させると、シルバリングもなくしっかり密着します。
ポイントは、余計なところにセッターがついたらすぐに拭き取る。
じゃないと、シミになることがあります。
デカールの“のりしろ”はない方がいいです。
絵柄のギリギリでカットした方がぴったりはまります。
組み立てていく!
クリアパーツは模型用セメダイン。
それ以外はピットマルチ2を使っています。
ガチガチに固めるのは好きじゃないから、貼って剥がせるピットマルチ2はすごく便利です。
文房具屋さんで売ってます。
フロントガラスのハマりが悪くて1時間以上ごにょごにょやってました。
仮組みのときにフロントガラスのゲート跡をしっかり削り落とすのがコツです。
キャブ部分の組み立ては手順を間違えると詰むので、説明書通りに進めないとダメでした。
ヘッドライト周りのパーツの合いが良くないです。
隙間が均等にならないので、精度が悪いと思います。
几帳面な人にとってはつらいところです。
おかげさまでフロントガラスは指紋だらけです。
完成!
アウトリガーは出すと壊れそうなのでしまっておきます。
塗装は全てエアブラシなので、綺麗に仕上がってると思います。
良いところ、悪いところ
いいところ
・1/72とは思えないディテールの細かさとギミック。
・格好いい
・すごくリアル
ダメなところ
・タイヤが回転しない
・塗り分けに関して説明書が大雑把すぎ
⇒マスキングシール要らないから参考写真のカラー資料つけるべき。
・はしご下段のモンザレッドの塗り分けが普通の人はマスキング不可能
・合わせ目が最悪すぎる。
⇒唯一発生する目立つ合わせ目というか隙間が目立ちすぎて最悪。
マスキングも大変。どうにか別パーツにして欲しかった。
・付属の窓枠用マスキングシールの使い道がない
⇒説明書にも書いてないし、サイズも違うし、訳がわからない。
・ヘッドライト、フロントグリルの隙間(クリアランス)が均等じゃない
⇒どうやってもうまくいかないので妥協しないといけない。
キャブのチルト機能を捨ててでもフロント周りを楽に組めるようにしたほうがいい。
・フロントガラスのゲートが少しでも残っているとうまくはまらない。
⇒クリアパーツのくせに念入りに削って調整しないといけない。
・荷台部分がシャシにはまらない。
・タイヤと干渉する
⇒カチッと位置に来ないのが意味わからない。
結局接着できない、不思議。
なんともいえないところ
・小物関係、ここは別パーツなのにあそこは一体化パーツ?ってところが多い
⇒一体化パーツはエアブラシでの塗り分けが大変。普通の人は筆で塗るのか。
まとめ
噛めば噛むほど味が出るアオシマ製品。
必ずまた違うキット買います。
是非とも真似して組んでみてください!